日本アマチュアGP個人タイムトライアル大会レポート

 

「日本アマチュアグランプリ個人 TT」は設楽彗斗選手が優勝

チーム TT には KINAN Cycling Team 出場で盛り上げに一役 

 

東海地方を転戦するロードレースシリーズ「KINAN AACA CUP」の2017年シーズン 第 5 戦が、429 日に国営木曽三川公園 長良川サービスセンター前特設コースで行われ た。今戦は「日本アマチュアグランプリ個人タイムトライアル」と銘打ち、個人 TT のア マチュアチャンピオンを決めるレースを実施。強い北風が吹く中、20km による勝負を設 楽彗斗選手(平地マンレーシング)が 2 位に 50 秒以上の差をつけて圧勝した。また、チ ーム TT には KINAN Cycling Team もオープン参加。イベントの盛り上げに一役買った。 

 

■個人 TT には 48 選手が出走

5 戦のメインレースとして行われた、「日本アマチュアグランプリ個人タイムトライ アル」。あくまでもKINAN AACA CUPにおけるローカルイベントであり、プロチーム所 属(プロ契約含む)ではないことと、6 月に開催される 全日本選手権(ロード・TT 問わず) に出場予定ではないことを参加条件とした。 

そうした中で集まったのは 48 選手。15km のコースを 4 周回する 20km で争われた。 もちろん、TT バイクやディスクホイールの使用、タイムトライアルスーツやエアロヘル メットなど、「完全 TT スタイル」での出走が可能。この日の長良川サービスセンターは 強い北風が吹き、周回前半が向かい風、後半が追い風となるコンディションとなったが、いかに空気抵抗を減らしてペースに乗せるかがポイントとなった。 

 

午前 930 分の第 1 走者のスタートから 1 分おきに次々と選手が出走。この日最速タ イムをマークしたのは、終盤にコースへと繰り出した設楽選手。快調に飛ばし、そのタイ ムは 262252。平均時速約 45.5km で走破し、2 位以下を大きく引き離した。

これにより、設楽選手は KINAN AACA CUP にて着用可能なチャンピオンジャージを 獲得。今年のシリーズにおける TT 種目において、チャンピオン仕様のタイムトライアル スーツを身にまとっての出走が可能となる。 

 

2017KINAN AACA CUP5 戦 日本アマチュアグランプリ個人タイムトライアル (20km)結果
1 設楽彗斗(平地マンレーシング) 262252
2
筧五郎(56 サイクル) 271318

加藤淳一(Team光) 272480
4
後藤孝明(TSU RACING) 273961
5
有益伸一(SAUCE DEVELOPMENT) 274839

鈴木秀治 28597 

 

■チーム TT は京都産業大学が優勝
この日は、チーム TT 種目も実施。個人 TT と同じ 20km で、チーム編成人数は 2 ~ 4

人。フィニッシュタイムはチーム内 2 番手でフィニッシュした選手のものを有効とした。

シリーズのホストチームであるKINAN Cycling Teamからも2チームエントリー。オ ープン参加のため順位はつかないが、全選手ノーマルバイクで出走する中で、どれだけの 記録がマークされるかが注目された。 

 

14 チーム中、トップタイムを記録したのは京都産業大学。午前より北風が強まった 条件下で平均時速約 45.6km で走りきり、261865 のタイムを残した。

KINAN Cycling Team は、椿大志、山本元喜、中西健児、雨乞竜己の編成で臨んだ B チームが 272597。阿曽圭佑、野中竜馬、中島康晴で組んだ A チームが 272752 で、それぞれ全体の 3 番目、4 番目のタイムだった。 

 

チームタイムトライアル(20km)結果
京都産業大学 261865
2
侵略!!!ver.extra 堺浜 271464
大垣ピストンズ 273670
オープン KINAN Cycling Team B(椿大志、山本元喜、中西健児、雨乞竜己) 272597

オープン KINAN Cycling Team A(阿曽圭佑、野中竜馬、中島康晴) 272752 

 

■特別講師による講座とキッズ限定オープニング走行

KINAN AACA CUP 恒例の「レーススキルアップ講座」は今回、愛知県一宮市の『中 島通整骨院』若山敦資院長を招いての特別篇。3 月に開催された第 3 戦と同様に、身体バ ランスをテーマとし、あらゆるストレッチ法を実践。自宅で簡単に取り組むことができる 内容を紹介し、効率的・効果的な調整を日々行っていくよう呼びかけた。 

 

また、第 4 戦に続きキッズ限定のオープニング走行を実施。実際にレースで使用される コースを使い、KINAN Cycling Team の選手と一緒にサイクリング。前回同様、渾身の アタックを繰り出す子供が次々と現れ、選手たちが思わずチェックに動く場面も。プロラ イダーの励ましを受けて完走を果たしたキッズライダーたちの姿に、ママやパパも満足そ うな表情を見せていた。 

 

コース脇では、W AKO'S(株式会社和光ケミカル)さまによるバイクメンテナンス、「ア スリチューン」でおなじみの(株)隼さまによるブースが設置され、レースを控えたサイ クリストたちに有益な情報が多数提供された。BUCYO COFFEE さまブースでは、暖か いコーヒーやパスタなどが販売され、選手のみならず応援に訪れた人たちも行列を成して、 その味を堪能した。 

 

KINAN AACA CUP 次戦は 618 日(日)、いなべ市梅林公園を会場に行われる。 

 

 

text&photo:Syunsuke FUKUMITSU