第8戦 1-1 レポート

第 8 戦 マトリックス勢が参戦もラスト4周でレースキャンセルに

Photo:Akihiro Nakao

 

東海地方のロードレースシリーズ「KINANCOUPE DE AACA 」は 8月 13 日、2016 年シーズンの第 8 戦を岐阜県海津市の長良川サービスセンター前特設コースにて開催。メインレース の 1-1 クラス(112km、5.1km × 22 周回)は真夏の太陽が照りつけるの中でのサバイバルレースとなり、実力者達が白熱したレースを繰り広げたが、終盤、ラスト4周で起こった補給所での落車で救急車がコースに入り、レースキャンセルとなった。全戦のポイントで争うシリーズ総合順位では、KINAN Cycling Team の野中竜馬が 首位を守っている。

Photo:Akihiro Nakao

常に風の強く吹く、国営木曽三川公園の長良川サービスセンター前に設定された 5.1km の周回は、時期によって風向きがかわる。この日は午前中はほとんど無風であったが、トップカテゴリーが始まる頃には南向きの風。南北に長く設定されたレイアウトのコースは、このコースの名物Zコーナー後の立ち上がりが追い風で、川側を帰ってくる復路が強い向かい風となった。
ホストチームのKINAN Cycling TeamはUCIアジアツアーのステージレース・ツールドシンカラに出場のインドネシア遠征組と、国内組に分かれて活動中。今回は国内組として中西重智、阿曽光佑が参戦。
また、マトリックスパワータグ、愛三工業レーシングチーム、シエルヴォ奈良 MIYATA-MERIDA レーシングチーム、 那須ブラーゼン、イナーメ信濃山形、ニールプライド南信スバル、ヴィクトワール広島、VC.FukuokaなどJプロツアーの選手たちもスタートラインに並んだ。

Photo:Akihiro Nakao

阿曽光佑のファーストアタックで幕を開けたが、メンバーが濃くお互いが様子見、また暑過ぎる天候も影響してか、なかなか逃げが決まらず、アタックも散発的でとまらない。
そんな中、抜け出しに成功したのはマトリックスの向川尚樹田窪賢次そしてニールプライド南信スバルのジェイソン・ヴァラド、水野貴行、イナーメ信濃山形でワコーズのウェア着て出走している豊田勝徳だ。

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最大1分以上のアドバンテージを稼いだ5人にこのままでは危険と判断した吉田隼人が追走に入る。
逃げる5人のうちマトリックスの2名はこれを受けて先頭を引かなくなった。そして吉田は一緒に抜け出した桐野一道(VC.Fukuoka)を途中で置き去りにすると単独で逃げる5人追いついくことに成功。
先頭は6名となった直後、追いついてすぐのキツイ局面の吉田はローテーションに加われないので、ジェイソンから先頭交代を促されたがこれを拒否。
ジェイソンがこれを許さずに、吉田とともに開けた隙間をどちらが埋めるでもなく2人は後退。
逃げ集団から脱落してしまった。
ジェイソンはその後、スプリント的な動きで逃げ集団に追いついて復帰。
吉田は踏めず、逃げ集団から脱落するというハプニングがおきた。
しかし、後続メイン集団も簡単に5人を行かせることはなく、マトリックスのアイラン・フェルナンデスを先頭に逃げ集団を追走。
他の選手達もこの動きに同調し、追撃が始まりレースは振り出しに戻った。
後半にかけてさらなる白熱したレース展開を期待したが、補給所でおきた補給スタッフと選手の接触落車が原因で救急車がコース内に入り、レースキャンセルとなってしまった。

Photo:Akihiro Nakao

月1回のペースでレース開催される「KINAN COUPE DE AACA 」。次戦 は9月18日(日)に国営木曽三川公園長良川サービスセンター前・特設コースにて実施される。レーススキルや実力に合わせて出場できるよう、4 つのカテゴリーに分かれており、メインの 1-1 クラスは国内トップチームが多く参戦するなどハイレベル。全国各地からのエントリーも増えており、今後もさらなる盛り上がりに期待がかかる。エントリーについては、レース公式 Web や SNS にて告知される。

2016 KINAN COUPE DE AACA ポイントランキング(第 8 戦終了時)
1 野中竜馬(KINAN Cycling Team) 976pts
2 ジェゾン・ヴァラド(ニールプライド・南信スバルサイクリングチーム) 768pts 
3 中村龍太郎(スネルシクロクロスチーム) 512pts
3 山本雅道(シエルヴォ奈良 MIYATA-MERIDA レーシングチーム) 512pts

 

毎回恒例となるKINAN Cycling Teamの選手たちによるレーススキルアップ講習会も開催。

今回は室内でのストレッチや筋トレ講習を特別編として開催。

参加費は無料だ。講師は中西重智と阿曽光佑が務めた。

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